相談事例:人に嫌われるのが怖い
人間関係の中で「嫌われたくない」という感情を持つことは自然なことです。しかし、嫌われることを必要以上に恐れてしまうと、自分らしさが失われたり、他人の目を気にしすぎてしまうことがあります。
今回は、「嫌われる」という感情について少し立ち止まって、その受け止め方について考えてみましょう。
嫌われるってどういうこと?
私は「嫌われる」という感情は大きく分けて2通りあると考えています。
1、直感的に嫌われる
なんとなく「あの人とは合わない」とか、「一緒にいて面白くない、楽しくない」という感情からくるもの。
人には好みやフィーリングの相性があるため、深く知り合う前から直感的に「合わない」と感じることは誰にでもあることだと思います。
2、価値観や立場が異なることによる嫌悪感
ある程度その人のことを知った上で、「価値観が違う」「自分にはないものを持っている」など、羨望や嫉妬が原因となる場合もあります。
相手が自分より成功していたり、違うライフスタイルを持っていたりすると、心の中で複雑な感情を抱き、その人を遠ざけたくなることがあるかもしれません。
どちらのケースにしても、私たちは無意識のうちに他人を評価し、ある種の判断をしていることが多いものです。
もし、あなたが他人に対してこうした感情を抱いたことがあるならば、相手が自分に対して「合わない」「価値観が違う」と思うことも自然なことだとわかるはずです。
思っているほど興味がない
人間関係を考えると、学校や職場、コミュニティ(地域の集まりからオンラインなども含め)で多くの人が周りにいます。しかし、私たちはその全員に対して一人ひとり「好きか嫌いか」など評価をしているでしょうか?
答えは「No」です。
実際には多くの人が、そこまで深く他人を見ていないことがほとんどです。全ての人を常に評価していては、評価する側も疲れてしまいますし、実際にあなたも自分の周りの全員に細かく好き嫌いの評価をしているわけではないはずです。
つまり、あなたが「嫌われるかも…」と気にしすぎているほど、実は周囲の人たちはそこまであなたのことを気にしていないのです。
まずは自分が考えている以上に、他人は自分のことを「なんとも思っていない」ことを認識しましょう。
それでも嫌われてしまったら
とは言え、どんなに気を付けていても、あるいは努力していても、少数ではあれども嫌われてしまうこともあるかと思います。でも、その相手って、実際にはあなたにとってどうでもいい人ではないでしょうか?
もし、昔から仲良かった人や、家族のように大切な人に急に嫌われてしまうと、辛くなることもあるでしょう。しかし、その場合でも相手の価値観が変わり、新しい出会いや経験を通じて方向性が異なってしまった可能性もあります。そして、その価値観のズレが生じたままで今まで通りに仲良くするのは、無理があるかもしれません。
人との縁が薄れてしまうのは寂しいことですが、「今の自分と合わなくなってしまった」と受け止めることも必要です。考え方が変わってしまったことで、自然に距離ができるのはごく普通のことであり、必然的なお別れと考えてもよいのではないでしょうか?
さいごに
改めて、人間関係の中で「嫌われるかもしれない」と不安になるのは自然なことです。しかし、自分が思っているほど他人はあなたのことを細かく見ているわけではないです。
そんな人の評価よりも自分の価値観や個性を大切にしながら、時には流れに身を任せることも必要です。
自分を大切にすることができれば、たとえ誰かに嫌われたとしても、無理に自分を変えずに自然体でいられます。新しい出会いや価値観の変化をポジティブに受け止め、前向きに進んでいきましょう。
自分を偽らず、自分の気持ちを大切にできる関係を築いていくことで、より良い人間関係が育まれていくはずです。
それでも不安だ、人目を気にしていて辛いなどあればお気軽にご相談ください。